全身の運動機能を高めながら、生活基本行動に不可欠な握力を鍛えることができる体操です。それぞれの動作を10〜20回、ゆっくり、じっくり毎日続けましょう。
☆ポイント
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力をこめてしっかりと握りしめ、常に手首は内側に向けたまま。
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足は肩幅に開いて立ち、床をしっかりと踏みしめて。
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お腹と腰に力を入れて、背筋はまっすぐ伸ばして。
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動きを止めないようにして、ひじやひざが伸びきる手前で反復する。(11.12は例外)

膝を軽く曲げ、肩の上でかまえる。

左右の腕を交互に押し上げる。動きを連続させる。
1. 押し上げ・下げ運動
「にぎってごらん」をしっかり握り、握った拳を耳のすぐ脇を通るよう両足を肩幅に開いて立ち、背筋を伸ばしたら、膝を折って中腰になる。
両手の“にぎってごらん”をしっかり握り締めたら内側に巻き込んで固める。
両肩に“にぎってごらん”を担いだら、右手をゆっくり力を込めながら押し上げ(3秒くらいかけて)肘が伸びきる前に引き下げ(3秒くらいかけて)はじめる。
それにあわせて左手に握った“にぎってごらん”を押し上げていく。
“にぎってごらん”を耳の横を上下するように動かす。
両腕を止めることなくじわじわと連続で押し上げ・引き下ろす。
☆15〜20回
※注意)押し上げたときに手首を伸ばすことのないように。

上体を前傾させて、膝を軽く曲げる。

2. 引付け・押出し運動
両足を平行に肩幅に開いて立ち、背筋を伸ばす。
上体を前傾させたあと膝を折って中腰姿勢をとる。
両手に握ったにぎってごらんを下向きにして膝の前に突き出し、しっかり握りしめたあと、手首を巻き込んで固定する。
握り締めた“にぎってごらん”を手首に巻き込んだまま、膝前の方向に力をこめてゆっくり押し出す。肘を伸ばしきる前に、ゆっくり引きつけに移る。
☆15〜20回
左右の腕を交互に押し上げる。動きを連続させる。

上体を前傾し、膝を少し折る。

3. 脚屈伸運動
両足を肩幅に開いて立ち、背筋を伸ばす。
上体を前傾させたあと、膝を折って中腰姿勢をとる。
両手の“にぎってごらん”を握り締めたまま、尻をじわじわと後方に下げていく。膝にのしかからないようにする。
次に、上体を前傾させたままゆっくりと尻を上げていくが膝が伸びきる前に再び尻を下げていく。
動作を区切ることなく、ゆっくりじっくりと知りを上げ下げする。
☆15〜20回
ゆっくりとしゃがみ、ゆっくりと立ち上がる。膝を伸ばしきらないように。

ゆっくりとしゃがみ、ゆっくりと立ち上がる。膝を伸ばしきらないように。

上体を前傾させて、“にぎってごらん”を大きくゆっくりと左右に振る。

4. 左右振回し・腹ひねり運動
両腕を前方に伸ばし、手首を内に巻き込む。
両足を肩幅に開いて立ち、背筋を伸ばす。
上体前傾、膝折りで中腰姿勢をとる。
“にぎってごらん”を握って両腕を前方に伸ばす。
正面を見据えたまま頭を固定した状態で、両腕を右—左—右—左と振り回す。
顔を正面に向けたままにして、腰を回さないようにする。
前傾を十分にとって、へその周辺がねじられるようにする。
☆15〜20回
※注意)立ち上がって振り回すと、腹ひねりではなく胸ひねり運動になってしまい、腸を刺激できません。
右に振ったときは顔が左、左に振ったときは顔が右にくるように。

“にぎってごらん”を胸の前で平行(または八の字)にかまえる。

5. 観音扉開き・閉じ運動
両足を肩幅に開いて立つ。
背筋を伸ばしてから、上体を前傾、膝を折る。
“にぎって ごらん”を握り締めて顔の前に掲げ、手首を内に巻き、肘を左右に引いていき、最後にグイッと胸を突き出しながら両肩を開く。
手首を外に開いて、両腕を左右に広げることをしないように。
肘の角度を変えることなく、扉を閉じるように“にぎってごらん”をゆっくりと顔の前に寄せ戻す。
顎を引いた姿勢で動作を続ける。ペースは1,2,3,で開き、4,5,6で閉じるようにする。
☆15〜20回
観音扉を開くように、両腕を左右にゆっくりと開き、じっくりと閉じる。

上体を深めに前傾させ、“にぎってごらん”を平行にかまえる。

6. 羽ばたき・閉じ運動